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第56回 屎尿・下水研究会

列車のトイレ

清水 洽 氏

会員各位様
 

日時: 6月18日(金) 18時30分〜
場所: TOTO新宿ショールーム(スーパースペース)
     会議室(プレゼンテーションルーム)
演題: 列車のトイレ
講師: 清水 洽 氏
内容: 皆様が何気なく利用している列車のトイレにもいろいろの歴史を持っています。東海道新幹線が開業する以前の国鉄車両では、汚物は列車から垂れ流されており、沿線で黄害が問題となりました。現在日本では、汚物の垂れ流しは完全になくなりましたが、世界の列車のトイレはほとんど垂れ流しです。今回は鉄道写真を中心にこれらの問題を紹介したいと思います。

第56屎尿・下水研究会報告 「列車のトイレ」

講師: 清水洽氏

 6月18日(木)、標記のタイトルでの講話会を東京・新宿のTOTO新宿ショールーム・会議室(プレゼンテーションルーム)で実施しました。講師は当会会員の清水洽氏です。
清水氏は、学生の頃からの鉄道ファンで、日本ばかりでなく外国旅行の合間を縫って、列車や電車の写真を撮り続けてきた方です。今までに撮り溜めてきた多くの秘蔵の写真を駆使して、「列車のトイレ」について話をしていただきました。
@ 日本でのトイレ付き車両は、英国から輸入したものが初めてであり、明治13年製の 北海道幌内鉄道の開拓使用客車にはトイレがついていた。
A 大正末から昭和の初期にかけて電車にもトイレ付きがあらわれた。これらは、いずれも「垂れ流し式」であった。
B  昭和25年に「垂れ流し式」トイレからの屎尿の飛散状況を調査したところ、列車のすれちがい時やトンネルや鉄橋の走行中には、レール上には落下せず、窓や列車の雨どい部分にまで舞い上がっていることが明らかになった。
C 昭和26年から、垂れ流し管の改造を行う。
D 昭和38年に、「列車の便所から放棄される汚物の処理について」という嘆願書が国鉄総裁に提出される。
E 昭和40年に清掃法が改正され、「車両を運行する者に屎尿の適切な処理」を義務づけた。
F 在来線車両には、「粉砕式」(消毒後、投棄する)のトイレが取り付けられた。
G 昭和36年、新幹線の車両にタンク式トイレを採用する。
H 昭和42年から、新幹線を含めて順次「循環式」への改造が開始される。
I 「循環式」トイレとは、便器の洗浄水としてタンクの中に設けたフィルターを通して水のみを吸い上げて繰り返し利用することで、タンクの容量を小型化したものである。
J 現在、JR、私鉄とも列車のトイレは、「循環式」か「貯留式」が一般的である。車両は基地に戻り、バキューム車で最寄りの屎尿処理場へ運ぶか、下水処理場で処理されている。
K 欧米の列車のトイレは、いまだにほとんどが「垂れ流し式」である。

運営委員 地田修一 記