発表タイトル
分科会
屎尿・下水研究会
第49回 屎尿・下水研究会
「トイレのひみつ」刊行のいろいろ
大島 善徳氏(大悠社)
ひろゆうこ氏(漫画家)
日時: 平成20年1月24日(木)18時30分〜
場所: 東京ボランティア・市民活動センター A会議室
演題: 「トイレのひみつ」刊行のいろいろ(仮題)
講師: 大島 善徳 氏(大悠社)
ひろゆうこ 氏(漫画家)
内容: 学研から刊行された児童向けの「トイレのひみつ」(非売品)は、身近で毎日お世話になるのに知らないことが多いトイレについて、よくわかるように漫画で解説した本である。ストーリー作者の大島氏と漫画を描かれたひろ氏においでいただき、この本ができるまでの秘話を語り且つ描いていただく。
「トイレのひみつ,刊行のいろいろ」
大島 善徳
ひろゆうこ
平成20年1月24日(木)、東京・飯田橋の東京ボランティア・市民活動センターにおいて、第49回屎尿・下水研究会(兼第41回定例研究会)が行なわれました。講演者は、「トイレのひみつ」の編集製作を担当しシナリオも書かれた大島善徳氏(大悠社)と、漫画の作画を担当された ひろゆうこ氏です。お2人に、この本が出来るまでのアラカルトを話していただきました。
「トイレのひみつ」は、学習研究社の「まんがでよくわかるシリーズ」の一環として刊行された小学生向けの学習教材です。小学校の図書館や公立図書館に贈呈されている非売品です。今回の講演は、本図書の製作にあたって全面的に協力された東陶機器(株)さんに特にお願いして実現したものです。
講演の骨子は以下のとおりです。
@ このシリーズは、学習指導要領による「総合的な学習の時間」で活用してもらうことを期待して企画された。
A シナリオが漫画化されているほか、写真や図、コラム記事、豆知識などが散りばめられており、トイレのことがわかりやすく説明されている。大人の我々が読んでも良いくらい内容は豊富である。
B 次の7つの章からなっている。
トイレがないと困っちゃう/ さまざまなトイレとそのしくみ/ トイレはどうやってできるの/ 快適なトイレをめざして/ ウォシュレットができるまで/ 環境にやさしいトイレって/ トイレのこれからは 。
C この本が出来るまでの流れは、資料収集→ 登場人物や章立てなどの構成案を作成→ 取材、調査を行ないシナリオを作成→ 作画(キャラクター考案、下絵・コマ割り、色の確定、ペン入れ、色つけ、表紙作成)→ コラムの作成→ セリフの入力、ルビつけ、豆知識作成などの入稿用原稿の作成→ 校正→ 印刷・製本 であり、この間およそ半年かかっている。
D このシナリオがこんな漫画になるという例を1つ紹介する。
シナリオ:2学期が始まって間もないころ。ほかにはだれもいない静かな道。正太が歩いている(後ろ姿)。あせりつつ、そろりそろりと歩いている。/ (ト書き)今井正太、小学校5年生。/ 正太「(自分に言い聞かせるように)もう少しだ…。うっ。」
/ その後ろから、夕香が小走りに駆けてくる。/ (ト書き)白井友香、小学校5年生。正太の幼なじみ。/ 友香、正太に気づく。正太の妙な歩き方を不審に思う。/
友香、正太に近づく。/ 友香「おっ、正太じゃん。どうしたの?」/ 友香、正太の肩をたたく。正太、びくっとする。
(運営委員・地田 修一 記)