屎尿・下水研究会

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第28回 し尿研究会の報告

工藤庄八氏と武藤暢夫氏へのインタビュー
−屎尿処理分野における活動と貢献−

(石井明男氏)、地田修一氏

日時:平成16年6月4日(金) 18:30より
場所 ;セントラルプラザ 10階 C会議室
演題:工藤庄八氏と武藤暢夫氏へのインタビュー
   −屎尿処理分野における活動と貢献−
演者:(石井明男氏)、地田修一氏
内容;屎尿行政あるいは屎尿処理研究の分野で活躍された両氏に直接お会いし、様々なお話をお聞きする機会をもつことができました。今回は、その時とらせていただいたビデオテープあるいは録音テープを中心に、両氏の活動の足跡を紹介する予定です。


 工藤庄八氏と武藤暢夫氏は、ともに戦後の混乱期に屎尿処理の分野で、行政あるいは研究のそれぞれの立場で活躍された方々です。今回は、工藤氏のお宅を訪ねて本会会員が行ったインタビューの際に撮影したビデオを放映するとともに、武藤氏の講演記録を紹介しました。
 工藤氏の講話は、既に「トイレ考・屎尿考」(技報堂出版)に掲載されていますが、映像を拝見し声を拝聴すると、活字になったものの行間に溢れている、人間としての感情のほとばしりをあらためて実感することができました。バキュームカーの開発に関連して、「全国から多くの人が見学に来ました。川崎市を訪れた人には広く技術を公開しました。屎尿の収集は、もっとも立ち遅れていた作業でしたので、能率向上が急務でしたから。」との言葉に、工藤氏の人柄が端的に表れていました。
 また、武藤氏の講演は「ごみ文化研究会」におけるものでしたが、戦後の屎尿を巡る時代背景(赤痢や腸チフスの流行、寄生虫病の撲滅活動)を知るには最適な内容でした。特に「屎尿分離式トイレ」に関する話の中での、「ただ屎尿分離式トイレを作っただけでは回虫卵はなくならない。駆虫薬を飲んでもらって駆虫をして、それでトイレを使ってもらわないと駄目です。」は、経験者としての重いコメントでした。