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第17回し尿研究会例会報告

有機性廃棄物のリサイクルと農業利用

広瀬 祐



 昨年12月13日(金)午後6時30分より、東京・飯田橋の東京ボランティアセンター会議室において、広瀬祐氏(西原環境衛生研究所)から「有機性廃棄物のリサイクルと農業利用」と題しての講話がありました。一年ぶりの会員外の方からの情報提供です。
 広瀬氏は、社が経営する実験農場(北海道鹿追町。昭和48年開設。屎尿汚泥、下水汚泥の農業利用への実証試験。)で長らく責任者として、圃場整備、施肥管理、データ整理を行う一方で、有機性廃棄物の利活用についての研修、交流、普及啓蒙に尽力されてきた方です。ノー原稿での1時間余にわたる講話は、体験に基づいた説得力のある、それでいて浪漫に満ちた話でした。話の骨子は次の通りです。
 @開設から数年間の施設・設備整備の苦労(「自然から得られたものは自然へ」の考え方を徹底的に教えられた)
 A汚泥散布用の農機具の改良・開発(これが現在広く普及している)
 B農場管理の合間の晴耕雨読(その後の研究発表やセミナーでの講演に役立った)
 CJICA研修で50数ヶ国約500人近い研修生が鹿追の農場を訪れてくれたこと(視野が広がった)
 D下水汚泥資源利用協議会における啓蒙活動
 Eローコストでのコンポスト化の確立(「資源化製品の需要や流通は利用者が決める」との考え方が必要)
 F海外を視察したことを踏まえての比較検討(品質基準の必要性、バイオマスの生産の奨励)
 G地球温暖化防止に対して、有機性廃棄物の資源化がどのように貢献できるか。