屎尿・下水研究会

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第2回し尿研究会の報告


し尿の嫌気性消化処理と消化汚泥のコンポスト化について


東京都下水道局 地田 修一

 下水汚泥の緑農地利用の原点であるし尿の利用について、その変遷を東京都の砂町処理場で昭和28年から57年迄行われていた、し尿の嫌気性消化処理⇒消化汚泥⇒肥料化を実例としてのべた。その骨子は以下のとおりである。
1)東京におけるし尿処分の略史(し尿の肥料としての利用、汲み取り作業の直営化、戦時下のし尿処分、戦後のし尿処分施策、し尿消化槽の建設)
2)し尿の嫌気性消化処理(汲み取りから消化処理まで、消化汚泥の乾燥)
3)消化汚泥のコンポスト化(自然通気堆積発酵、粉砕から天日乾燥まで、熟成から袋詰めまで、出荷(みやこ肥料)
4)終わりに(我が国古来からのし尿処分法であった農地還元に、近代科学の息吹を与え取り扱い性を改善し、嫌気性消化処理ならびに、これを引き継やコンポスト化技術は先駆的に且つ画期的事業であった事は確かである。今日の下水汚泥のコンポスト化技術につながるものであるといっても過言ではない。