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第1回し尿研究会の報告

 平成10年10月30日、飯田橋ボランティアセンターで下水文化研究会し尿研究会が催された。参加者は8名、今回の研究テーマは「東京のし尿処理の変遷」 、情報提供者は東京都清掃局の石井明男さんでした。
 内容は凡そ奈良時代のし尿が肥料として使われだした時代から、大正時代のし尿が肥料としての価値を失い、し尿のくみ取りに費用が掛かるようになった時期の話、その後東京市はし尿処理には苦労の連続であった。時代とともにし尿処理は下水道に移り現在に至っているが、ここにきてし尿の収集量が少なくなった。最後に下水道に移行する状況が話された。




史料でみる東京のし尿処理の変遷

東京下水道史探訪会 石井 明男

 最近の廃棄物問題は地球規模での環境問題としてとらえ、資源循環型リサイクル社会を目指す取り組みしている。
 周知の如く江戸の社会は合理的なリサイクル型社会を形成していた。これから問題にする、し尿処理も同様で、し尿を肥料として農地にまく「し尿の農地還元」が広く行われてきたのは有名な話である。西欧諸国ではし尿を単に汚物として扱ってきたが、日本では肥料として農地にまいていたため非常に価値のあるものとして扱われた。その結果、し尿に対する特別な文化を形成してきたと言える。
 しかしながら、東京の場合のし尿処理は明治、大正、昭和と時代が進むにつれ都市化の進展に伴う近郊農地の減少、或いは化学肥料の普及により、このし尿の農地還元による処分量は年々減少した。大正末期から昭和初期には、し尿の肥料としての価値は下がり、次第に処理・処分に頭を痛めるようになった。戦後のし尿処理は折からの海洋投入とし尿の有効利用を図るために導入した、し尿消化槽による処理をした。財政難からそのし尿消化槽閉鎖し、現在はほぼ全量海洋投入をしている。一方環境をまもるために普及していった下水道によりし尿の処理は次第に下水道に比重を移していった。
第1期、わが国のし尿の処理は大正中期までの肥料として農地に還元する時代。
第2期、し尿の肥料としての価値が無くなり、大正末期から昭和初期のし尿を有料で収集するようになり、処理は海洋投入を始めた時期。
第3期、一方では各種衛生的な各種処理を試み、昭和3 0年代未までの汲み取りし尿の処理の行き詰まり打開のための処理方法模索期。
第4期、今日の下水道や浄化槽との連携を考えながらの時期に分かれる。
 下水道に関係の深い東京のし尿処理の歴史を振り返る。