読み物シリーズ
シリーズ ヨモヤモバナシ
廃棄物分野の海外技術協力である「クリーンダッカ・プロジェクト」に携わって
第54講:日本型開発協力とソーシャルイノベーション(野中郁次郎著)について その2
講話者:石井明男*
コーディネーター 地田 修一
2024年4月14日に,日本型開発協力とソーシャルイノベーション(野中郁次郎著)が出版された。この本は,7つのODAプロジェクトの仕組みを研究して,日本型開発協力におけるソーシャルイノベーションをどのように作り上げていったかを考察し,これからの日本型開発協力の方向性を示唆している。ここまで前号で記述した。
日本型開発協力とソーシャルイノベーションに取り上げた7つのODAプロジェクトの中にクリーンダッカ・プロジェクトが取り上げられている。
筆者はクリーンダッカ・プロジェクトを進めてきたが,実施してきた側から気がついたことを前号に続き記述する。
今回は特にクリーンダッカ・プロジェクトで行ってきた,キャパシティディベロップメント(職員と市民の人材育成と組織の能力向上)についての記述である。
表2 クリーンダッカ・プロジェクトを実施しながら検討していた事柄その2
本稿の終わりに
「日本型開発協力とソーシャルイノベーション(野中郁次郎著)」では丁寧に,そして正確にクリーンダッカ・プロジェクトの活動を記述されている。
クリーンダッカ・プロジェクトについて2003年から2013年まで継続してかかわったが,活動の中で重要な骨組みのひとつがキャパシティディベロップメントであった。
今回はキャパシティディベロップメントの活動で行った活動を記述した。
※元東京都清掃局,元ダッカ廃棄物管理能力強化プロジェクト総括,元スーザン国ハルツーム州廃棄物管理能力強化プロジェクト総括,元パレスチナ廃棄物管理能力強化プロジェクトフェーズU総括,現東洋大学大学院博士後期課程,元南スーダンジュバ市廃棄物処理事業強化プロジェクト総括