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世界の列車トイレ ーカナダー

講話者:清水 洽*

コーディネーター 地田 修一(日本下水文化研究会会員)

 カナダへ観光で行くチャンスはありませんでしたが,1985.4.25ニューヨークに行く途中にバンクーバーに立ち寄り,港のそばのターミナルで貨物を見つけて撮影しました。
 カナダは16世紀からはフランスやイギリスの植民地で,20世紀になり独立した国ですが,鉄道は1836年にヒューロン湖南端のサーニアからトロント,モントリオール経由アメリカ合衆国のポートランドまで開通したのが始まりです。大陸横断鉄道は1870年にカナディアン・パシフィック鉄道(CP)が政府の援助で建設を進め,1885年に太平洋岸にたどり着きました。また.1913年から1923年にかけて中小鉄道事業者を合併したカナダ国鉄が誕生し,カナディアン・パシフィックの路線の北側を走る太平洋横断鉄道を開通させました。一方,1976年に政府出資のカナダ旅客鉄道(VIA)が設立され,旅客輸送を開始しました。カナダの鉄道は営業距離が7万kmを超え,アメリカ,ロシアに次ぐ路線の長さを有しており,標準軌道は1,435mmで人口1人当たりの営業キロは世界一ですが,貨物が主体でその殆どは非電化です。カナダの長距離用のディーゼル機関車にはトイレがついています。燃焼式トイレを採用したこともありましたが,臭気の問題等でタンク貯留方式になったようです。  1995年にはカナダ国鉄(VIA)は民営化され,旅客部門をカナダ旅客会社(VIA)に譲渡し,貨物部門がカナディアン・ナショナル鉄道(CN)となり,カナディアン・パシフィック(CP)と共に貨物部門のみの鉄道になりました。
 現在の鉄道旅客輸送はVIAレールカナダが旅客鉄道としてディーゼル機関車,デイーゼルカー及び客車を保有して,路線を持たず全国ネットサービスをしています。特にトロント〜バンクーバー間4,467kmを3泊4日で横断する「The Canadian」は有名ですが,いずれも毎日の運行はなく慢性の赤字です。ただ,飛行機に対抗できるのがコリドー・ルート(トロント,オタワ,モントリオール間)で全路線の長さは1,264kmですが,沿線には大都市が連なり唯一の黒字路線です。この路線には東部近距離特急コリドー号が運行され,この区間の営業収入はVIAレール全体の70パーセントを占めています。
 一方,貨物輸送では,石炭,鉄鉱石,小麦等穀物の輸送が上位を占め,中部から大西洋.太平洋の港へと長距離,大量,定形輸送が最も適しており,カナディアン・ナショナル鉄道(CN)営業キロ28,070km,カナディアン・パシフィック(CP)営業キロ27,358kmが北アメリカを含め,アメリカ北大陸全土をネットワークとして事業展開を行っています。
 今回は2015年9月にカナダに行かれた京都大学鉄道研究会OB 路次安憲様から写真と情報を提供していただきました。





写真1 バンクーバーの港の貨物駅1985.4.25


写真2 カナダの入れ替え用のディーゼル機関車 1985.4.25


写真3 キングストン駅で発車を待つVIAレールのコリドー63号トロント行き 2015.9.27 路次安憲氏提供






写真4 コリドー63号トロント行きの列車トイレと洗面器 2015.9.27 路次安憲氏提供


参考文献
1.社団法人 海外鉄道技術協力協会「最新 世界の鉄道」2006.7.

※NPO21世紀水倶楽部