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世界の列車トイレ ーポルトガルー

△講話者 清水 洽 *

コーディネーター 地田 修一(日本下水文化研究会会員)

 ポルトガルは,日本では織田信長時代に宣教師フランシスコ・ザビエルによるキリスト教の布教と種子島への鉄砲の伝来でよく知られていますが,15〜16世紀の航海時代にはスペインと勢力を2分しブラジルやマカオを植民地にしていた国です。ポルトガル語は南アメリカやアフリカで多く用いられています。イベリア半島の西端で大西洋に面した日本の約1/4の面横に人口1,065万人が住む共和国で,農業の生産性は低いが漁業や繊維産業等が盛んな国です。
 国内交通の中心は今も道路交通で各都市間にはバスの運行が中心になっています。バスのスピードも鉄道(普通)よりも早く,料金も安いため鉄道依存度は低いのが現状です。

写真1 リスボン〜コインブラーポルト間の北幹線を結ぶペンドリーノ型高速振り子電車特急電車アルファペンデュラール,リスボン・オリエンテ駅にて 2012.6.4 路地安憲氏提供


写真2 特急電車アルファペンデュラールの真空式トイレ 2012.6.4 路地安憲氏提供


写真3 同特急電車の手洗い 2012.6.4  路地安憲氏提供


写真4 ポルト駅での急行インターシティー 2012.6.4 路地安憲氏提供


写真5 急行インターシティーの列車トイレ。日本の簡易水洗トイレのように汚物流し口に蓋がついているので汚物はタンクに蓄えていると思われます 2012.6.4 路地安憲氏提供


写真6 本線のコインブラB駅からもう盲腸の行き止まり駅コインブラA駅舎 2008.6.7 亀田泰武氏提供

 鉄道の建設は西ヨーロッパ諸国の中では遅く1956年にリスボン〜カレガード間26kmが開通しています。隣国スペインとの接続から軌道は1,668mmの広軌が採用されています。鉄道の建設はイギリス,フランスの参入によりリスボンと北部の第2都市ポルトを結ぶ路線を中心に20世紀初めに現在のような路線が敷設されました。

写責7 コインブラ駅に停車中の普通列車,トイレは見えませんが運転台の下に水タンクが見えます 2008.6.7  亀田泰武氏提供
写責8 普通電車のサイド,トイレは見当たりません 2008.6.7  亀田泰武氏提供

 1975年に国有化され1997年にはEUの鉄道政策に従い上下分離政策が行われました。ポルトガル鉄道管理機構(REFFR)がインフラ管理事業を,ポルトガル鉄道(CP)が鉄道輸送事業を担い,1998年にポルトガル鉄道の組織はリスボン地方局,ボルト地方局,都市間地域旅客局,貨物輸送局,車両機関車局の5つの事業に再編成されています。路線はリスボン〜ポルト間の複線交流電化(AC25kV:50Hz)営業距離2,836km中電化距離は927km,複線化距離は486kmと低く国の援助で経営が成り立っている状態です。今のところ2013年開通を目標にスペイン・マドリードとリスボンを2時間45分で結ぶ高速鉄道が計画されています。この軌道は日本の新幹線と同様の標準軌道1,435mmでヨーロッパ高速鉄道網に組み込まれています。
 今回の情報と写真は亀田泰武理事長と京都大学鉄道研究会OBの路次安憲氏からの提供です。

引用文献
1)村上義和,池 俊介「ポルトガルを知るための55章」第2版 明石書店2011.10.15
2)(社)海外鉄道技術協力協会「最新 世界の鉄道」(社)ぎょうせい2006.7

※NPO21水倶楽部
 日本下水文化研究会会員