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世界の列車トイレの現状C

△講話者 清水 洽 *

コーディネーター 地田 修一(日本下水文化研究会会員)

7.モロッコ

 今回は京都大学鉄道研究会OBの路次安憲さんからの情報です。
 モロッコはアフリカ大陸の北西側に位置し,地中海,大西洋とスペイン領サハラ砂漠と南のアルジェリアとに国境を有するイスラム教スンニ派の立憲君主の国です。
 国土446万km2(日本の約1.2倍)に人口3,244万人(2006年現在)を有する,親欧米路線を基調としたアラブ連盟の国です。元はフランス保護領でしたが1956年に独立しました。そのため言語はフランス語とアラブ語(公用語)で,国のインフラ整備もフランスに多く依存していました。
 モロッコの鉄道は国有ですが,路線は日本のように全土には敷設されていません。幹線は地中海のジブラルタル海峡入り口,タンジェから,首都ラバト,カサブランカ経由マラケッシュまでの南北を走る線と,アルジェリアの国境近くの町ウジタからフェズ,メタネスを経て首都ラバトやタンジェに通じる東西を走る線があります。その中でもタンジェからカサブランカ(421km)まで運転されている豪華特急ベイダ(フランス製のディゼル機関車の牽引)とマラケシュからカサブランカ,首都ラバト経由フェズまで行く急行カサブランカ・エクスプレス(フランス製の電気機関車の牽引)が有名です。

マルケッシュ駅にて,カサブランカ・エクスプレスの機関車連結。
トイレの下に汚物流し管を見ることが出来ます。08.11.28(路次安憲氏提供)


カサブランカ・エクスプレスの列車トイレ。
水洗ですが汚物は垂れ流しです。(路次安憲氏提供)


カサブランカ・エクスプレスの車内から。
残念ながら汚物流し管は見えません。(路地安憲氏提供)


カサブランカ・エクスプレスの交換風景(路次安憲氏提供)

引用文献
  櫻井 寛著「今すぐ乗りたい!「世界名列車」の旅」 新潮社2007年2月25日

8.チュニジア

 昨年の暮れ,チュニジアの観光列車レザー・ルージュ(赤いトカゲ)に乗るツアーに出かけましたが,残念ながら3ヶ月前に起きた大雨で運転は中止されていました。路床が流れたため,何時復旧するかは判らないそうです。そこで今回は列車に乗らずに.レールの側からの報告です。
 カスバで知られているチュニジアは地中海に面した北アフリカにあり,チュニジアのボン岬はイタリアのシチリア島から100km西に位置しています。国土は日本の2/5の広さで,1,022万人の人が住んでいる比較的豊かな国です。石油も質が悪いものの自国で調達でき,大麦小麦やオリーブ,‘なつめやし’などを輸出する農業国です。特に観光に力を入れており,カルタゴ時代(紀元前3世紀〜前814年)からローマ文化,イスラム文化などの世界遺産があります。

スース駅構内の通勤用の列車 09.12.14


スース駅の発車を待つ1,2等列車 09.12.14


通勤列車を牽引するディーゼル機関車 09.12.14




通勤用車両の1等車両と2等車両 09.12.14




1等車の手前の端にあるトイレと反対側にトイレがある2等車両 09.12.14


チュニス〜ラ・マルサ間の郊外電車シティ・ブ・サイド駅にて。
トイレは付いていませんでした。09.12.15

シティ・ブ・サイド駅を発車したチュニス行きの電車。
シティ・ブ・サイドはチュニジアのリゾート地で立派な屋敷が建っていました。09.12.15


チュニス市内の路面電車 09.12.15

 一方,鉄道はフランスの植民地時代に整備されSNCFTがチュニスのバルセロナ駅を中心に5路線運行されています。首都のチュニスとサハラ砂漠の入りロトズール間には夜行列車も運行されています。いずれもディーゼル機関車による列車運転で,もちろんトイレは垂れ流しのようです。

参考文献
 1)地球の歩き方−チュニジア−2008〜2009年版 潟_イヤモンド・ビッグ社2008年7月11日発行

※日本下水文化研究会会員,NPO21世紀水倶楽部副理事長