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現代の大型船とレジャーボート

△講話者 松田 旭正 *

コーディネーター 地田 修一(日本下水文化研究会会員)

1.船舶から生ずる汚水の海上処分の関係法令

 基本条約 マルポール73/78条約〔略〕MARPOL73/78〔同義〕1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書マルポール条約
1.国内法 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律
 *船舶の通常の活動に伴い生ずる汚水であって 海洋において処分することができるものの水 質の基準を定める省令
 *施行令(昭和四十六年政令第二百一号)別表第二第二号の汚水処理装置の技術上の基準を次のとおり定め,環境保護に関する南極条約 議定書付Wが日本国について効力を生じる日から適用する。
 当該汚水処理装置からの放流水が次の基準に適合するものであること。
一 生物化学的酸素要求量 50mg/L以下
二 浮遊物質 150mg/L以下量
三 大腸菌郡数 3,000個/以下
四 浮遊固形物 放流水中に含まれないこと。
2.国際航海の船舶
 搭載人員16人以上又は400トン以上は糞尿廃出防止装置をつける。
3.国内航海の船舶 搭載人員100人未満規制なし。
 搭載人員100人以上粉砕して海面下に流す。船の速度3ノット(5.5km/h)以上できるかぎり沿岸から離れ少量づつ流す。(特定沿岸区域は別)
4.都民健康と安全を確保する環境に関する条例(平成12年東京都条例215号)
 東京都港湾局港湾経営部管理課環境保全係06.06.22

2.海上保安庁の見解(海上保安庁警備救難部 環境防災課)

 根拠法
 *海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(海防法)  10条2項1号 し尿を一定の基準で出してもいい海域12マイル(19.3km)以上国際航海(外国航路)の船舶 総トン数400トン以上 乗員16人以上
 *港則法では1万メートル(10キロメートル)
 *国際航海の船舶
 例外規定
 処理装置を積んでいない船
 装置を積んでいる船は日本列島3海里(5.5km)以上処理して流してもよい。
 内航の船 港則法で港から1万メートル(10km)以上(港則法第5章水路の保全第24条,何人も,港内又は港の境界外10,000m以内の水面においては,みだりに,バラスト,廃油,石炭ガラ,ごみその他これに類する廃物を捨ててはならない。
 昭和52年以前から船のし尿処分についての基準があった。



3.レジャーボートの便所

 レジャーボートは近年女性の乗船が多く,トイレを設置したボートが増えてきたが,旧型の船には簡易トイレも見られる。

                     

4.日本の代表的な連絡船(旧国鉄所有)

 青函連絡船 北海道開拓事業が本格化した,1900年代はじめ。北海道鉄道と日本鉄道は1日2往復の直通列車を走らせていたが,函館〜青森間の連絡船は1日1往復で港で積み残した荷物や人々が夜を明かす姿が目立ち,これを解決するために生まれたのが,青函連絡船,で本州と北海道の架け橋として歩んだ。
 青森〜函館間の津軽海峡を約113kmで結ぶ航路として人と貨車を運んだ。

                            
青函連絡船・洋蹄丸

 洋蹄丸Uは昭和40年(1965)8月5日に青函航路に就航。昭和63年(1988)3月13日,青函連絡船最後の上り旅客便としての役目を果たし終航した。
 総トン数8,311.48トン,全長132m,幅17.9m,深さ7.2m,旅客数1,200人,車両積載数48両,所要時間(青森〜函館)約3時間50分,運行期間22年7ヵ月(船の科学館蔵)
 字高連絡船 岡山県の宇野〜香川県の高松を結ぶ,動く鉄道として,78年の歴史を刻んできた。乗客輸送数2億5千万人

5.旧国鉄連絡船のし尿処理

 粉砕式し尿処理装置 昭和49年6月から各連絡船で稼動していた燃焼式し尿処理装置(各船3台)の補助的役割を果たす粉砕式のし尿処理装置を昭和52年11月から翌年1月迄に取り付けた。
 これは航海中に親装置が故障したとき,あるいは多客シーズンに処理能力(1日66トン)をオーバーしたとき,し尿を粉砕して海中へ投棄する仕組みになっていた。
 昭和49年6月から「海洋汚染防止法」が通用され,瀬戸内海の旅客船のトップを切って,全連絡船に燃焼式のものが取り付けられ,さらに粉砕式が加わった。
 字高連絡船の船尾に三本の細い煙突が立っているのが燃焼のものである。
    (字高連絡船78年の歩み・成山堂書店)

※日本下水文化研究会会員